おもいでの絵本 ~はじめてのおつかい~
「はじめてのおつかい」を読むことで得られるもの
1.未知の世界へ一人で踏み出す小さな勇気の大切さ
2.様々な場面での登場人物の感情表現を理解できる
3.ひとりで買い物に行くことへの興味がわく
あらすじ・ストーリー
ある日、5歳の女の子のみいちゃんが、お母さんから赤ちゃんのためのミルクを買ってくるように頼まれます。
みいちゃんは、一人で買い物に行くのは初めて。
一歩外に出ると初めての連続です。
すれ違う自転車や行き交う大人は少し怖くってドキドキ・・・
ほかにも様々な困難に遭います。
めげずに無事ミルクを買ってお家へ帰ることができるのか・・・
こんな人におすすめ
対象年齢:2歳から5歳くらい
性別:男女問わず
買い物といものがどういう行為なのかがわかっている年齢になるとより楽しめます。
感情の起伏、喜怒哀楽の表現が含まれているので、読み聞かせをしながらシーンに応じた感情を一緒に考えることができます。「どうして泣いてるんだろうね?」「どうして怖そうなのかな?」「いまみいちゃんはどんな気持ちだと思う?」などと問いかけつつ読み聞かせができると親子でコミュニケーションをとりながら、人の感情を理解する練習になると思います。
この本の思い出
私自身も幼少期のころにこの本を読んでいました。
その時の感覚は今でも覚えていますが、それは「不安」と「安堵感」です。
この話、みいちゃんにとっても、読む側のこどもにとっても未知の世界への冒険の要素が強いのです。
まだ自分が経験したことないことって大人でも怖いですよね。
だから私の中ではこの本には「不安」という印象が強く残っているんだと思います。
ですが、この「不安」っていう気持ちってとっても大切なことだと思うんです。
不安だからこそ頑張るし、不安だからこそ気を付けます。
この本を読んで外に一人で出かけるこどもと、読まずに出かけるこどもではやっぱり行動が変わってくると思います。
自分のお子さんがこの本に対してどういう気持ちを持つか気になったら、ぜひ読んであげてください。きっと印象に残る思い出の作品になると思います。
うちの子の反応
実際に4歳のうちの子に読んでみました。
黙々と聞いてくれてます。
みいちゃんが泣いてる場面が2回出てくるのですが、それぞれ涙の理由は異なります。
自分「どうしてみいちゃんは泣いてると思う?」
うちの子「ケガして痛いから」
1回目は、痛みによる涙なのでわかりやすかったようです。
しかし、2回目
「どうしてる泣いていると思う?」
「怖いから」
まぁ、間違ってはないか。と思いつつ、痛みによる涙ほどシンプルな理由じゃないから少し難しかったかなと思いました。
それぞれの場面は実際にぜひ読み聞かせをしてみて確認してください。
「はじめてのおつかい」の作者情報
作者:筒井頼子作 林明子絵
出版社:株式会社 福音館書店
発行日:1976年3月1日
価格:1,100円(税込)
ページ数:32ページ
大きさ:20×27cm
本のコード:978-4-8340-0525-7